会話

本日浪速は少し暖かく過ごしやすい気温でありましたな。皆々様のお住まいの地域はいかがでありまするかな？ゴエ爺は本日朝から城下町へと行きまして冬物の着物を見に行っておりました。朝から試着し続けて夜になると何も買わずに帰ってきました。珍しい暖の取り方をしておりました。

皆々様いかがお過ごしでありまするかな？

先日新しい扇子を発注しました。皆々様の意見を聞いて一番票が多かったやつにしたのでありまする。新しい扇子でこの一年駆け抜けましょうな。年の瀬には誰かの手に。

先日戦前にとある者と話しておった。話の内容は何てことない会話。十分程話し込みましたかな？武将様は時計を見てそろそろ準備をしようかと。洗髪剤と手拭いを持って髪の毛を洗い乾かし立てようかと。しかしその男の話は全く終わりそうにない。武将様は一度立ち上がったが一旦座りました。それから五分程話しましたかな？もう髪の毛の準備をしなければと思い洗髪剤と手拭いを持って改めて立ち上がる。

しかししかしまだまだ終わらない。喋り続けておる。武将様はそのくらいから自分からは話しかけずに「うん、うん、」と相槌だけを打っていた。戦が始まるまで残り二十分。話が終わりそうにないでまた座った。

武将様は人の話を聞いておる時の切り上げ方が下手なのでありまする。

「ちょいと準備しまするわ」と言う一言がなかなか言えないのであります。

武将様はその男に「何時からじゃったか？」と聞くと男は「十九時からであります」と。

武将様は「もう二十分を切っておるのか」と言いまた立ち上がる。小さな声で

「髪の毛やらねばならんなぁ」と言いながら。

武将様は一歩ずつゆっくり歩きその部屋を出ようとする。その男はまだまだ喋る。武将様は「うん、うん」と言いながら扉の方へ。

その男とはかなりの距離が出来ましてもう扉の目の前。武将様は「うん、うん、そう言う事か。ふぅぅぅん」と言いながら扉を出た。やっとやっと出れたのでありまする。

何がびっくりと武将様はその部屋を出たのにまだ喋りかけてきたのであります。しかもただ喋っておるのでは無く武将様への質問じゃった。

武将様は慌てて部屋に戻りその質問に答えた。

おかげで髪の毛やり出したのは戦が始まる十分前。慌てて髪の毛を洗い慌てて乾かし慌てて髪の毛を立てた。十九時に間に合いました。

戦が始まる直前。武将様はその男に

「そう言えば先程言うてたやつじゃけど」と言うその男は携帯片手に「もしもし？」と言いながら部屋を出ました。何とも言えん気持ちになったのであります。

明日の正午に江戸の宴の情報公開となりまする。皆々様是非是非刮目をば。

本日も皆々様。

よき一日になりまするように。