葛藤

本日浪速は冷え込んでおりましたな。日に日に気温が変わるもんで大変でありまする。皆々様もうがい手洗いで乗り切りましょうな。ゴエ爺は来週の宴に備えて本日城下町へ参りましてちょんまげの毛先を整えに行っておりました。

「綺麗〜」と言うてあげて頂きたい。

皆々様いかがお過ごしでありまするかな？

去年の十二月の戦国武将様大展覧会にてとある子姫と会いましてな。その子姫からお手紙を頂いたんじゃがその封筒にはこう書いてありましてな。

「二千二十五年になったら読んでね」と。

そして裏には

「二千二十四年には読まないでね」と。

二千二十五年○

二千二十四年✖︎

と書いてありました。二度言うと言う事は絶対に二千二十四年に読んではならんと言う事じゃな、と思い開けずに大切に保管しておりましてな。しかしお手紙頂いたのが十二月の頭。

読んでいい二千二十五年まで二十日程ある。

毎日その封筒を見るたびに中身が気になって気になって。何度も心の中の鬼がこうつぶやく。

「見てもばれんじゃろう。子姫には二千二十五年になってから見た、と言えばよかろう」と。

武将様は毎晩その鬼と闘いながら一日一日を過ごした。

早く読みたい、何が書いてあるんじゃろうか、目につく所にあるから読みたくなる、故にどこかに隠しておこうか。しかし隠した場所を忘れると大変じゃ。隠している事を忘れてしまうのはもってのほか。なもんで見える所に保管。

約二十日間どきどきわくわくしながら過ごさせて頂いた。そして元旦に無事に開封。中身を読ませて頂きました。とても素敵なお手紙でありました。子姫に二十日間もどきどきわくわくさせられるとは。いつまでもこの気持ちを忘れずにこの一年も皆々様をどきどきわくわくさせたいなぁと思うた元旦の出来事でありました。

そして狼煙はまだ先になりまするが二月二十三日は大坂で宴でありまする。皆々様是非是非ともご予定を空けてお待ち下さいまし。

本日も皆々様。

よき一日になりまするように。

そしてよき週末になりまするように。